「らくのうマザーズ」の愛称で親しまれている熊本県酪農業協同組合連合会は、熊本県の酪農家と連携して健康な牛を育て、生乳を集めて加工し、全国に販売している総合酪農組織。県内23の会員組合が加盟していて、各地の牧場で搾られた生乳が乳製品になってみなさんの手元に届くまでに必要な様々な工程を一貫して行っています。生乳事業以外にも、食肉事業や酪農家への指導事業、酪農体験施設となっている「阿蘇ミルク牧場」など様々な部門があり、県内に工場や事業所が点在しています。さらに、県外では九州に5ヶ所、東京、大阪、広島にそれぞれ営業所があります。
当時、連絡や会内のとりまとめを紙やメールで行っており、時間と手間がかかっていました。そこで、業務のスリム化に取り組むことになり、システム導入の検討を開始しました。導入当初から担当者として関わってきた電算課の吉田理恵さんにお話を伺いました。
電算課・吉田理恵さん
――現行システムの導入は、以前利用されていたグループウェアの更新がきっかけだったと伺いましたが、どんなところを改善したいと思っていらっしゃいましたか?
吉田「一番大きかったのは更新費用でした。多機能な製品だったので高額でしたし、ワークフローを導入したかったのですが、高額になるので躊躇していました。前システムにはいろんな機能があったのですが、実際は限られた人しか使っていませんでしたし、使いこなせている人はほとんどいませんでした。ですから、もっと機能を減らしたシンプルな内容にして、職員全員が使えるようにしたかったんです。それらを踏まえ、何社か見積もりを取り会内検討を経て、KISさんにお願いすることにしました。」
――検討を始めてから実際に導入するまで半年近くかけたそうですね。
吉田「はい。弊会は部署が多く、所在地も分かれているので、それぞれ事情が違います。ですから、各部署から意見を聞き、集約するのに時間をかけました。各部署から1名ずつ参加する会議を開き、欲しい機能、残したい機能、不満だった点、新しく追加したい機能などをまとめていきました。それを受けて、KISさんがプランをつくり、課題があれば、システムと運用の両面で解決策を検討して提案してくれました。説明用に運用に沿ったデモ環境をつくってくれて、実際に動かすことができたので、各人の理解も早かったです。」
――なるほど。システムの入れ替えは大きな影響がありますよね。会内での検討を進める中で、吉田さんから見て、職員のみなさんに必要なのはどのようなものだとお考えになられましたか?
吉田「そうですね。以前の製品を長年使用していたので、大きく見た目が変わると使いにくくなってしまうと思いました。画面の雰囲気や、例えばクリックするボタンなどが前と同じだと安心して使っていただけますよね。今までの使い方ができるのを前提に、画面の雰囲気も操作も簡単で、ところどころカスタマイズできるものが使いやすいなと思っていました。」
」
――実際に使ってみて、職員の皆さんの反応はいかがでしたか?
吉田「最初の頃は、質問が多く戸惑っている感じはありましたが、思っていたよりもスムーズでしたよ。わからないことがあったらKISさんに質問票を送って、疑問点に答えていただきました。機能を減らしたことで不便を感じた人もいたのですが、ほんの数人かは、私も知らない機能を使いこなしていたことにびっくりもしました(笑)、ほとんどの人は困っていなくて、むしろ以前よりたくさんの人が使うようになりました。業務の効率化を進めるグループウェアとワークフローに加えて、アンケート機能(iKNOEL)を導入して、アンケートを紙からデータへ移行することもできました。導入してからは、集計がボタンひとつでできるようになったので楽になりましたよ。」
――業務にどんな変化がありましたか?
吉田「特に、会議の出欠確認や日程調整機能がよく使われているようです。弊会は部門が分かれているので、会内での調整に時間がかかっていました。以前は内線とメールでの連絡で、取りまとめに時間がかかっていたのですが、連絡の回数も減って時間もかからなくなりました。必要なやり取りが減ってスムーズになりましたよ。
スケジュールをネットワーク上に記入する人も増えました。管理職が部下のスケジュールを確認できるので、活用する人が増えています。記入しておくと、参加者のスケジュールを調整しながら施設予約もできるので、登録する人が増えました。
それから、会内連絡に使っていた紙とメールが減りました。以前はメールを受けた人が印刷して各部署の掲示板に貼り付け個別に連絡していたのですが、今はネットワーク上の掲示板と回覧だけでよくなりました。」
――ペーパーレス化が進んで業務がスリム化したのですね。今後はどういうことをしたいと思っていますか?
吉田「IT化とペーパーレス化の推進が会の方針としてあがっていますので、今後はワークフローの活用の幅をもっと広げる予定です。まだ紙ベースでの書類のやり取りが多く、関東などの離れた事業所には、配送便で書類のやり取りをしているところもあります。それがネットワーク上でできるようになれば、1日から2日かかっていたのが、すぐに処理できるようになりますのでスピードアップしますよね。
個人的には、リモート化に対応できればと思っています。新型コロナウィルス感染症拡大の問題でリモートが推奨されていますし、会外からネットワークにアクセスできるようになれば、営業の方が外回りをしながら必要な業務をこなすこともでき、効率的になります。セキュリティへの心配から進んでいませんが、解決する方法もあるようなので、今後、相談していけたらと思っています。」
企業様によってお悩み事はそれぞれ、理想の形もそれぞれです。KISはお客様とのコミュニケーションを大切にしながら、どんなことでもお気軽にご相談いただけるように心がけています。そして、お客様の理想に少しでも近づけるよう、各専門部署が連携し、総合的な視点から問題解決のお手伝いをさせていただいています。ハード、ソフト、運用など、あらゆる面から検討し、各企業様に最適なシステムが導入できるよう提案してまいりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
SE 豊住航 営業 井上太貴